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保育士は休みが少ないってホント?年間休日や有休の仕組みを知り、働きやすい保育園を探そう!
「保育士は休みをちゃんと取れるの?」
人手不足による激務が話題になることが多い保育士。
これから保育士をめざす方は、忙しくて、休みたくても休めないのではないかと心配になりますよね。
そこで今回は、保育士のお休み事情を詳しく解説!
「保育士は土日に休める?」
「夏休みや年末年始の長期休暇はある?」
などの疑問にお答えします。
保育士の勤務体系や年間休日、スマートな有休の取り方のほか、働きやすい保育園の求人を探すコツなども紹介。
保育士志望の方や転職をお考えの保育士は、ぜひ参考にしてくださいね。
ほい子
出産によるブランクから復職した保育士。休みの日も担当の子どものことが頭から離れない。
ほいくろにゃん
ほいく畑に住みついた、黒ネコずきんのいきもの。保育業界に詳しく、ほい子のよき相談役。美味しいドーナツのことでいつも頭がいっぱい。
保育士の休みはどれくらい?
「保育士の休みは少ない」というイメージを持つ方もいるでしょうが、実際はどうなのでしょう。
この章では、保育士の勤務体系や年間休日についてお伝えします。
保育士の勤務体系
正社員の保育士の場合、多くはシフト勤務です。毎月のシフトにより、休みの日が変動します。
休みの日数は、週休2日制、完全週休2日制など、保育園により様々ですが、月に8~9日くらいが多いでしょう。
ほとんどの保育園の休園日である日曜・祝日にプラスして、月~土曜日のうち希望する1日が休みになるイメージです。
基本的には、保育園が定めた公休日はお休みですが、
- 休日に開催されるイベント日は出勤
- 誰かが欠勤したときに代打で出勤
- 業務の都合により休日出勤
などの理由で、保育士の休みは不規則になりがち。
人手不足の園では、法律で定められた人員基準を満たすために、7~10日間もの連続勤務となるケースもあるようです。
週休2日制と完全週休2日制の違いは?
- 週休2日制…1か月の間に、週に2日の休みが1回以上ある
- 完全週休2日制…毎週、2日の休みがある
保育士の求人では、週休2日制がよく見られるわ。完全週休2日制と違って、週に1日しか休めないこともあるから、注意してね。
保育士の年間休日
保育士の休みの日数は、勤務する保育園によって大きく違います。
参考までに、保育士の年間休日の調査結果をご覧ください。
■正社員の保育士の年間休日数(職場が定めた1年間の休日の合計)
グラフによると、保育士の年間休日でもっとも多いのは、「101日以上106日未満」の19.7%。次が、「121日以上」の19.3%です。
保育園により、1年間に休める日数が、最大20日も違うことが分かります。
「101日以上106日未満」の場合、日・祝日を含め、週に1~2日の休みは確保できますが、6連勤になることも多く、心身ともに負担が大きいでしょう。
一方、「121日以上」では、完全週休2日(祝日休み)で、プライベートを重視したゆとりある働き方が叶います。
長く保育士を続けていくうえで、この差は大きいですね。
また、グラフから導ける保育士の平均年間休日は110.2日。全職種の平均116.1日※と比べると低い水準ですが、保育士の処遇改善に力を入れ、年間休日121日以上を実現している保育園は増えています。
※出典:「令和3年就労条件総合調査の概況/厚生労働省」を参考に当社が作成
年間休日以外に、慶弔休暇やリフレッシュ休暇、バースデー休暇など、必要に応じて休める制度を取り入れている園もあります。
年間休日121日以上の園なら、一般企業に勤めるパパと変わらない水準ね。いいなあ。
休みが多いと、ほい子みたいな子育て世代には助かるでしょうね。
でも、保育士はシフト勤務だから、土日や夏休みの予定が家族と合わせづらいのよね。
確かに、週末の連休や長期休暇も欲しいわよね。次の章で見てみましょう。
保育士が土日休みや夏休みが欲しい時はどうする?
たいていの保育園は、土曜日も開園しており、学校や幼稚園の「夏休み」「冬休み」「春休み」のような長期休暇もありません。
でも、家族や友人の予定と合わせて、保育士も、土日の連休や夏休みが欲しい時がありますよね。
そんな時は、希望休を活用しましょう。
保育園では、毎月のシフトを決める前に、月~土曜日のうち、希望の日に休みを申請できます。事前に担任同士で話し合って、休みを融通しあうこともあるようです。
運動会や発表会などの行事日や、行事前の準備で人手がいる時期と被らない限り、希望通りの日に休みを取れることが多いでしょう。
希望休は他の保育士とのスケジュールの兼ね合いも大事ですので、さすがに毎週は難しいですが、事前に申請すれば土日の連休も可能です。
夏休みの期間には、保育園から3日程度の夏期休暇が付与されることが多く、8月中に交代で休めるでしょう。
「夏季休暇に日曜日の公休と有給休暇と組み合わせて、1週間の海外旅行に出かけた」という保育士もいます。
ちなみに、年末年始(12月29日~1月3日)の6日間は、多くの保育園が休園日です。保育士も1年の疲れを癒し、リフレッシュできる期間です。
このように、保育士も連休や長期休暇を取ることができます。
ただし、人員基準ぎりぎりの人数で回している園では、休みの希望が通りづらい上に、休日出勤しても振替休日が取れないというケースも…。
「きちんと休みが欲しい」という方は、充分な人手があり、休みが多い保育園への転職を考えてみてはいかがでしょうか。
また、シフト制ではなく固定の時間・曜日で働きたい場合は、パートや派遣の求人を探すという選択肢もあります。
保育士専門の就職支援センター「ほいく畑」では、年間休日121日以上など、好条件の求人のご紹介をしています。
「どんな求人があるか知りたい」というだけでもOKですので、お気軽にご相談ください。
よーし!来週こそ土日に連休取ろう!ちなみに、平日の希望休も、役所や銀行の用事を片付けたり病院に行ったりと、結構重宝するのよね。
いいわね♪ 休みが少ない園でも、希望休と有給休暇を組み合わせて連休にしたら、しっかりリフレッシュできるわよ。
有給休暇、子どもの病気の時しか使ったことないわ。
有給休暇を取りづらい雰囲気の職場もあるものね。よし!次の章では、有給休暇の上手な取り方を教えちゃうわ!
保育士が有給休暇を取るには?
正社員、パート・アルバイト・派遣に関わらず、勤務日数により、保育士にも有給休暇があります。
では、保育士はきちんと有給休暇が取れているのでしょうか。
■有給休暇の取得の割合
※グラフは「全国保育協議会 会員の実態調査2021報告書/全国社会福祉協議会 全国保育協議会」を参考に当社が作成
グラフを見ると、もっとも有給休暇の取得が多いのは「5~9日」で44.2%。10日以上(「10~15日」「16~20日」「21日以上」)の有給休暇の取得者は合わせて54・6%と過半数を占めます。
保育士もそれなりに有給休暇を消化できているようですね。
でも、職場によっては「忙しくて有給休暇を取りづらい」「急病以外は取ってはいけない雰囲気がある」ということもあるでしょう。
この章では、保育士がきちんと休みを取るために、知っておきたい有給休暇の仕組みや有休を取りやすくする工夫をお伝えします。
有給休暇の仕組みを知ろう
有給休暇は、国が定めた労働者の権利。一定の条件を満たせば、正社員だけでなく、パートやアルバイト・派遣といった非正規の保育士にも有給休暇があります。
有給休暇の取得条件
- 雇用された日から6か月以上、継続して勤務している
- 全ての労働日のうち8割以上出勤している
上記に当てはまれば、入職してから6か月後に10日間の有給休暇が付与されます。以後は、継続して8割以上出勤していれば、1年ごとに有給休暇の日数は増えていきます(最大20日間)。
勤務日数の少ない非正規の場合は、働いた日数に応じて有給休暇を取得できます。
最近では、入職初日から有給休暇を付与し、より働きやすい環境を整えている保育園も増えています。
有給休暇の有効期限
有給休暇の有効期限は2年間です。使い切れなかった年の分の有給休暇は、翌年に繰り越されるものの、翌々年には消失してしまいます。
よく、「使い切れない有給は園が買い取ってくれる?」という質問がありますが、これは法律上NGです。しっかり休んでリフレッシュするための有給休暇ですので、積極的に使い切りましょう。
例外として、有効期限切れになる・退職時に残っている有給休暇は買い上げが認められています。ただし、実際に買い取ってくれるかは、園により対応が違いますので、園長などへの確認が必要です。
有給休暇の取得義務
2019年からは働き方改革により、10日以上の有給休暇を付与された保育士は、年間5日以上の有給休暇を取ることが義務付けられています。取得できなかった場合は、保育園側が罰則を受けます。
これにより、「体調を崩しても休めない」という事態が避けやすくなりました。
有給休暇を使わない保育士がいる場合は、保育園側が本人の意向を確認の上、指定の日付で有給休暇の取得させる場合もあります。
あらかじめ園と保育士が労使協定を結んでいれば、園の都合のいい日程で、計画的に有給休暇を取得させることもできます。
有給休暇を取るときの注意点
保育園に限らず、社会全体で取得が推奨されている有給休暇ですが、「休みすぎると評価に響きそう」と心配する声も。
有給休暇を取ったからといって、給料やボーナスなどでマイナス査定をすることはあってはなりません。
でも、休んだ分を誰かがカバーしてくれているという意識は、忘れないようにしたいですね。
この章では、保育士が有給休暇を取るときの注意点をまとめてみました。
忙しい時期を避ける
年間スケジュールを確認し、運動会や発表会などのイベントが多い時期、年度末などの忙しい時期に有給休暇を取るのは、できるだけ避けましょう。
やむを得ない事情がある場合は、主任や周りの保育士に相談の上、あらかじめシフトに組み込んでおいてもらいましょう。
事前の引継ぎやアフターフォローを忘れずに
有給休暇を申請したら、早めに周囲に日程を知らせましょう。休み中に業務に支障が出ないよう、共有事項は分かりやすいように整理して引き継いでおきます。
休み明けには周囲に感謝の言葉を伝え、これまで以上に業務に励みましょう。他の保育士が休みたいときに代わりに出勤するなど、助け合いの精神も大切です。
当日の病欠は早期に連絡を
当日に体調不良で休みたいときは、できるだけ早く保育園に連絡しましょう。園が許容していればメールなどでもOKですが、急を要する件は電話連絡がベターです。
多くの場合、病欠は後から有給休暇の扱いにできます。受診した際は、念のために領収書などを保管しておきましょう。
インフルエンザや新型コロナウィルスみたいな感染症の心配もあるから、「発熱しても無理して出勤」は、保育士として絶対ダメよ。
子どもの安全を第一に、保育士自身の健康管理のためにも有給休暇を大いに活用しなきゃ!休みの時は、仲間の保育士みんなでフォローするわ。
ほい子も先輩保育士なんだから、率先して休みやすい雰囲気を作ってね。
もちろんよ!でも、保育士だけじゃなくて園の体制も大事よね。休みやすい&休みが多い園の特徴を教えて!
休みが多い保育園で働きたい!求人のチェックポイントは?
「休みが多くて働きやすい保育園に転職したい!」とお考えの保育士は、以下のワードに注目して求人をチェックしましょう。
- 年間休日120日以上
- 完全週休2日制
- GW、夏季、年末年始休暇あり
- 有休消化率100%
- 産休、育休取得実績あり
- 入職初日より有給休暇を付与
近年は年間休日121日以上の園が増えているとお伝えしましたが、ネットで求人を探す際は、「年間休日120日以上」で検索するとヒットしやすいでしょう。
年間休日が120日以上あり、完全週休2日制の保育園なら、連休や夏休みもほぼ問題なく取得可能。
有休消化率が高く、産休・育休取得の実績があるということは、誰かが休んでもフォローできる十分な人員体制が整っていると考えられます。
入職初日から有給休暇があれば、いざという時に助かりますね。
半日ごとや1時間ごとに有給休暇を申請できるフレキシブルな体制を整えている園もあります。
あなたの職場はいかがですか?
子どもたちの安全に気を配り、余裕を持って向き合うには、保育士自身が心身ともに健やかでいることが大切。
しっかり休んでリフレッシュできる職場で、笑顔で保育士を続けてくださいね。
- 近年は、年間休日120日以上の保育園が増えている!
- 有給休暇は、時期や周囲への配慮次第で気兼ねなく取得できる!
- 転職するなら、人材が充足した休みが多い保育園がおススメ!
この記事を書いたのは
「教えて!ほいくろにゃん」 シリーズは、
保育士の就職・転職をサポートする「ほいく畑が、保育のお仕事や業界に関する情報をお届けする、お役立ちコラムです。
ほいく畑では、あなた専任のコーディネーターが、今回お届けした情報など専門的な立場からお仕事探しのサポートを行います。
厚生労働大臣認可の就職支援センターなので、利用は無料です。
「お仕事に関する不安や、悩みを聞いてほしい」という相談だけでもOKですので、まずは気軽にご連絡ください!
休みが多い園は、保育士が働きやすい環境づくりに力を入れていることが多いの。残業や持ち帰り仕事の心配もしなくてすむかもね。
いいなあ~。私も転職考えようかな。
今は休みが少ない園でも、処遇改善が進んで保育士不足が解消されたら、きっと休みやすくなるわよ。
そうなったら、たまってる有給休暇をドーンと使って、世界一周旅行にでも行こうかな♪
世界一周なら、有給休暇だけじゃなく、お給料もドーンと使わなくちゃ。期待せず待ってるわね。
この記事の監修者
本コラムは、「ほいく畑」を運営する株式会社ニッソーネットが、専門家の監修のもと執筆しています。
■監修者
川村 直弘
(かわむら なおひろ)
保育士の就職・転職支援事業の統括責任者として、10年以上にわたり、保育士のキャリアサポートに従事。数百名を超える保育士の支援実績が認められ、各自治体の保育士確保対策事業を長年にわたり受託。責任者として運営に携わり、保育業界の活性化に貢献した。現在は、これまでに培った知識やノウハウを活かし、保育・福祉分野の人材育成に尽力している。
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※グラフは「2020年度 「保育人材」に関するアンケート調査/独立行政法人福祉医療機構」を参考に当社が作成