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保育現場のヒヤリハットとは?事例や報告書の書き方を解説!子どもを守れる保育士になろう!
保育現場のヒヤリハットと聞いて、思い当たる節はありますか?
大人には安全に見える保育園内も、子どもたちには危険がいっぱい。
好奇心旺盛な子どもの思わぬ行動に、「ヒヤリ」としたり「ハッと」したりといった経験のある保育士は多いのではないでしょうか。
今回は、一歩間違うと大きな事故につながりかねない、保育のヒヤリハットの事例を紹介!
危険を回避する方法や、保育園の安全対策に役立つヒヤリハット報告書の書き方についてもお伝えします。
大切な子どもの命を守るために、保育士に何ができるか、一緒に考えていきましょう!
ほい子
出産によるブランクから復職した保育士。よくタンスの角で足の小指を打って悶えている。安全対策としてぶつかり防止のクッション設置を検討中。
ほいくろにゃん
ほいく畑に住みついた、黒ネコずきんのいきもの。保育業界に詳しく、ほい子のよき相談役。タンスの角ですりすりするのが好き。
保育のヒヤリハットとは?
保育園に通う乳児~幼児期の子どもの成長は目覚ましく、いろんなことに興味を示して行動します。
でも、まだ、「危ないこと」「してはいけないこと」が判断できない年齢。
たくさんの子どもが1日を過ごす保育園では、一歩間違えば大きな事故になりかねないヒヤリハットがたくさん潜んでいます。
保育士の業務の中で「ヒヤリ」「ハッ」としたことに気づいたら、たとえ子どもがケガをしていなくても、おろそかにせず、原因を分析し、対応策を考えましょう。
自分の気づきを大切にすることが、子どもたちの命を預かる保育士のヒヤリハットの基本です。
ヒヤリハットと事故の違いは?
ヒヤリハットと事故との違いを、例でご紹介しましょう。
- ヒヤリハット…おもちゃの取り合いで、一方の子どもが相手を突き飛ばしそうになった。
- 事故…おもちゃの取り合いで、一方の子どもが相手を突き飛ばして転ばせた。
よくある子ども同士のトラブルですが、突き飛ばすのを未然に防げればヒヤリハット。突き飛ばしてしまったら、たとえケガがなくても事故になります。
日ごろから子どもの様子をよく観察し「手が出そうだな」と思ったヒヤリハットの段階で間に入れば、事故を未然に防げます。
保育現場で多いヒヤリハットの事例と対応策
保育士の毎日は大忙し。日々の業務に追われる中で、小さな出来事は、ヒヤリハットと認識できずに見逃してしまいがちです。
この章では、「どんな出来事がヒヤリハットなの?」と疑問に思う方のために、保育現場で起こりがちなヒヤリハットをご紹介しましょう。
まずは、以下のグラフをご覧ください。
■保育士が経験したヒヤリハット(上位5位)
消費庁が保育士を対象に行ったヒヤリハットのアンケートで、最も多かったのは、「ドアなどでの指はさみ」(65.6%)。
次に、「遊具での事故」(61.8%)、「家具の角でのケガ」(59.2%)と続きます。
「食べ物による窒息」(28.7%)「おもちゃなどの誤飲」(28.0%)のヒヤリハットは0~2歳児に多く見られます。
では、様々なヒヤリハットの詳しい事例と対応策を見ていきましょう。
ヒヤリハット事例① ドアなどでの指はさみ
【事例】
- 引き戸と壁の間に手を置いている時に、別の子どもが戸を閉めかけた。
- 戸や窓を乱暴に開け閉めしていた。
- 開き戸の蝶番側に手を入れて遊んでいた。
【対策】
- 戸や窓には指はさみ防止の機能を設置する。
- 戸や窓の開閉時は、周りに人がいないか確認し、ゆっくりと行う。
- 戸や窓で子どもを遊ばせない。
東京消防庁の調べで、指はさみの事故で救急搬送されるのは0~4歳の乳幼児が最も多いことがわかっています。
最悪の場合、指を失うこともある指はさみ。保育士が、事故が起こる前触れをしっかりキャッチするのはもちろん、子どもたちにも、戸や窓の開閉時の注意点をきちんと指導しましょう。
ヒヤリハット事例② 遊具に関する事故
【事例】
- ブランコをこいでいる最中に、近くに来た子どもと衝突しそうになった。
- 滑り台の上で後ろから登ってきた子どもに押され、転落しそうになった。
- 鉄棒で足を振り上げたら、近くにいた子どもを蹴りそうになった。
【対策】
- 保育士の目が届くところで遊ばせる。
- 遊具の正しい遊び方やルールをきちんと教える。
- 服や靴は動きやすいか、サイズが体に合っているか確認する。
子どものバランス感覚や運動能力を育む遊具。定期的に、破損がないか点検しましょう。
遊ばせるときは、そばについて危険がないか見守りつつ、「揺れているブランコには近づかない」「順番を守る」などの決まりを教えましょう。フードやひも付きでないかといった服装のチェックも大切です。
ヒヤリハット事例③ 家具の角でのケガ
【事例】
- テーブルを伝い歩きしていて、角でバランスを崩した。
- 振り返った拍子に、椅子の角が目に当たりそうになった。
- 走り回っていて戸棚の角に衝突しかけた。
【対策】
- 家具の角にガードテープを張る。
- 家具は転倒防止のストッパーを付ける。
- 室内でむやみに走らないよう、遊び方を工夫する。
角だけでなく、転んでテーブルやいすのふちに頭をぶつけることもあります。危ない場所は緩衝材などでカバーしましょう。
その上で、日ごろの保育に体幹を鍛える遊びや運動を積極的に取り入れれば、ぶつかりそうな時に体をそらす、手で支えるといった動作が自然と身につき、ケガの心配が減ります。
ヒヤリハット事例④ 食べ物での窒息
【事例】
- 食べ物を口いっぱいにほおばっていた。
- 食材が子どもにとって食べにくい硬さ・大きさだった。
- 食べながら遊んでいた。
【対策】
- 保育士がそばについて、少しずつ食べるよう指導。
- 食材は子どもの年齢に応じ食べやすい硬さ・大きさに調節する。
- きちんと椅子に座って静かに食べる習慣づけをする。
給食やおやつの時間は、豆類やプチトマトなど、丸呑みしやすい食材に気を配り、しっかり噛んでから飲み込むよう指導します。
食事中に遊ばない・立ち歩かないなどのマナーも教えていきましょう。アレルギーのある子どもの除去食・代替食と、普通食との取り違えにも細心の注意が必要です。
ヒヤリハット事例⑤ おもちゃなどの誤飲
【事例】
- 床に散らばっていたクリップで遊んで口に入れかけた。
- ままごと用のおもちゃの果物を食べようとしていた。
- 園外での散歩の際に、道に落ちていたタバコを拾っていた。
【対策】
- 室内は整理整頓と清掃を徹底し、ゴミなどが落ちていないようにする。
- 年齢に合ったおもちゃを選び、口に入れやすいものは与えない。
- 落ちているものをむやみに拾ったり口に入れたりしないよう指導する。
乳児は、触れたものを舌の感触で確かめようとします。大切な発達段階の1つですが、舐めても安全な材質・飲み込む心配のないサイズのもの以外は、手が届かないところに置きましょう。
年中・年長になっても、クレヨンや粘土などを遊びで口に入れない、公園での外遊びの時にタバコなどを拾わないよう、繰り返し教える必要があります。
これらのヒヤリハットのほかに、
- 散歩の際に道路に飛び出しかける
- 工作で使ったハサミやカッターを振り回す
- 階段でつまずく
- プールでおぼれかける
など、大きな事故やケガにつながる可能性がある保育現場のヒヤリハットは数知れず。
紹介した事例を参考に、小さなヒヤリハットを見逃さないよう心がけましょう。
日ごろの子どもの様子や性格をしっかり把握して、「今こうしているから次はこうなるかも」と危険を予測して動けるようになりたいわね。
子どもって、はしゃいでる時は転んだりしがちだし、おとなしい時は何かイタズラしてることが多いし…保育士の仕事って全部ヒヤリハットじゃない!?そう考えたら、遊びもお昼寝も給食もコワい…。
やれやれ、それじゃ保育を楽しめないでしょ。ヒヤリハットには必ず原因があるから、保育士としてリスクの少ない職場を選ぶのも大事よ。
ふむふむ、詳しく教えて!
保育士も安心して働きたい!ヒヤリハットが少ない職場とは?
どんなに保育士が気を付けていても、ヒヤリハットを完全になくすのは難しいもの。
でも、職場の環境次第ではヒヤリハットを最小限に抑え、安心・安全に保育に専念することができるでしょう。
では、どんな職場ならヒヤリハットを減らせるのか見てみましょう。
ヒヤリハットの少ない職場① 保育士の数が多く役割分担が明確
預かる子どもに対して、十分な人数の保育士が確保されている職場なら、比較的ゆとりある保育が可能と言えます。
複数担任制を採用し、役割分担をすることできめ細かな保育を実践している保育園もあります。
■複数担任制の役割分担の例
- 担任…クラス全体をまとめる
- 副担任…子ども1人ひとりのケアに注力する
- 補助…活動の準備や片付けを受け持つ
複数担任制でなくても、常に何人かで子どもを見守る体制ができている職場なら、事故があったときに「見ていなかった」「気づかなかった」という事態が避けられ、ヒヤリハットの段階で迅速な対応ができるのではないでしょうか。
ヒヤリハットの少ない職場② 保育士同士や保護者との人間関係が良好
保育士同士や保護者との人間関係が円滑な職場なら、子どもの体調や生活習慣など様々な情報が共有しやすく、子どもの特性に合わせた保育が可能でしょう。
例えば、保護者から「噛みつき癖があります」と相談を受けた場合、その情報を保育士全員で共有することで、見守りを強化するなどの対策が取れます。
噛みつきによるトラブルをうまく回避できれば、保護者からの信頼も深まるでしょう。
保育士の仕事はチームプレイ。職員間の報告・連絡・相談(ほうれんそう)はとても大切です。「聞いてない」「知らなかった」がない職場で気持ちよく働きたいものです。
ヒヤリハットの少ない職場③ 安全な保育環境が整備されている
前章でご紹介した、保育園で多いヒヤリハット「指はさみ」「遊具での事故」「家具の角でのケガ」は、設備環境が大きく影響します。
家具や建具、遊具の安全対策が万全な職場なら、窓やサッシに指をはさむなどのヒヤリハットの心配は少なくなると言えます。
国が定めた事故防止のガイドライン※を遵守し、定期的に遊具や建具の安全点検を実施している職場は、リスク管理の意識が高く、保育士として安心して働けるでしょう。
※「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン/内閣府」
あなたの職場はいかがですか?
「人手不足で、行き届いた保育ができていないと感じる」
「人間関係がギスギスして、相談しづらい」
「設備が古く遊具も老朽化しているが、なかなか整備されない」
もし、このような状況だったとしたら、保育士自身の余裕のなさから、ヒヤリハットを見逃してしまう心配が少なからずあります。
保育士として、ヒヤリハットに気づける恵まれた環境で働きたいとお考えの方は、保育士専門の就職支援センター「ほいく畑」にご相談ください。
保育業界にくわしいコーディネーターが、リスク管理が万全な働きやすい職場探しを親身にサポートします。
「転職について相談したい」「近くの保育園の求人状況を知りたい」など、保育士の転職にまつわることなら、何でも承りますので、お気軽にご連絡ください。
業務が忙しくヒヤリハットに気づく余裕もない職場だと、いざ何か起こったときに、ちゃんと対応できるか心配よね。
だからこそ、職場選びは大切なのよ。保育士が働きやすいと感じる職場は、リスク管理もしっかりしていることが多いの。ヒヤリハット報告書を会議の議題にして、対応策を話し合うこともあるわ。
そういえば、ヒヤリハット報告書ってどんなことを書くの?
次の章で詳しく教えるわね。
ヒヤリハット報告書を活用し、安心・安全な保育を実現!
この章では、ヒヤリハット報告書の書き方と活用例についてお伝えしましょう。
ヒヤリハット報告書の書き方
保育士の業務の中でヒヤリハットに気づいたら、ヒヤリハット報告書にまとめます。
記載する内容は、報告書の基本と言われる5W1H。
・いつ(When)・どこで(Where)・誰が(Who)・何を(What)・どうして(Why)・どうした(How)
5W1Hを意識し、自分の意見を含めない客観的な事実だけを書くと、わかりやすい報告書になるでしょう。
ヒヤリハット報告書の様式は園によって異なります。
5W1Hに加え、「改善策」「 ヒヤリハットの種類(転倒・転落・切傷・誤飲etc…)」などの記入欄を設けているケースもあるでしょう。
■ヒヤリハット報告書の記入例
報告者 | ほいく畑 ほい子 |
ヒヤリハット発生日時 | 〇年〇月〇日(〇時〇分頃) |
発生場所 | 園庭のジャングルジム |
何をしたか | ・ジャングルジムの頂上で両手を離し、バランスを崩した ・すぐに枠につかまり直し、下に降りた |
どうなる可能性があったか | 転落による負傷(打撲・脳しんとう・骨折など) |
どう対応したか | ・近くにいた保育士が受け止めるために駆け寄った ・遊具で遊ぶときは手を離さないよう指導 |
- 報告者(氏名)
- ヒヤリハット発生日時(気付いた日時)
- 発生場所(保育室・トイレなど)
- 対象となる子ども(クラス・氏名)
- 何をしたか(しようとしたか)
- どうなる可能性があったか
- どう対応したか
ヒヤリハット報告書は、誰が見てもすぐ理解できるよう、上記の内容を簡潔にまとめます。
実際に事故が起きた際に行政に提出する事故報告書と違い、基本的に保育園内で保管されるものですし、保育士の気づきの記録ですので、1日に何件書いてもOK!
園によっては、年間数百~数千件のヒヤリハット報告書が集まることも。
「ヒヤリハットって、自分や他人の失敗を指摘するみたい」と報告するのをためらう人もいるようですが、ヒヤリハットは失敗ではなく、保育士に大切な「気づき」です。
ヒヤリハット報告書をたくさん書ける人は、「危機管理意識が高く、よく気が付く」と評価される傾向です。
ヒヤリハット報告書で保育の質を高めよう!
ヒヤリハット報告書は、書いて提出したら終わりではありません。
職員会議で定期的に内容を確認するなどして、事故防止に役立てましょう。
どんな時にヒヤリハットが起こりやすいか、起こらないようにする工夫はないかを、保育士全員で意見を出し合って考えます。
ヒヤリハット報告書を分析し、もし同じような事例が何件もあれば、問題点がはっきりし、改善策を打ち出しやすくなるでしょう。
「事故が起こらなかったから」とヒヤリハットを胸の内におさめるのではなく、報告書にまとめて共有することで、より安心・安全に保育環境を整えていきたいですね。
万が一、事故につながったときも、適切な安全策を取っていたことが証明でき、保護者とのトラブルに発展しづらくなると考えられます。
- 園児の安心・安全を守る
- 保育の質を上げる
- 安全対策が適切である
- 保護者とのトラブルを防ぐ
などの理由から、とても大切な保育現場のヒヤリハット。
この機会に、あなたの職場の安全管理や働き方を見つめなおしてみてくださいね。
- ヒヤリハットは、子どもの事故やケガを未然に防ぐために重要!
- たくさんの事例を知り、ヒヤリハットに気づく力を養おう!
- ヒヤリハット報告書を保育士間で共有すれば、保育の質が高まる!
この記事を書いたのは
「教えて!ほいくろにゃん」 シリーズは、
保育士の就職・転職をサポートする「ほいく畑が、保育のお仕事や業界に関する情報をお届けする、お役立ちコラムです。
ほいく畑では、あなた専任のコーディネーターが、今回お届けした情報など専門的な立場からお仕事探しのサポートを行います。
厚生労働大臣認可の就職支援センターなので、利用は無料です。
「お仕事に関する不安や、悩みを聞いてほしい」という相談だけでもOKですので、まずは気軽にご連絡ください!
ほいくろにゃんのお陰でヒヤリハットの大切さに気付けたわ!ありがとう!
それは良かった!ヒヤリハットは「誰か」じゃなくて保育園全体の問題よ。ヒヤリハットが起こる原因を分析・改善することで、ぐっと働きやすい職場になるかもね。
私、よく保育室のサークルをまたごうとしてよろけたり、おもちゃを踏んづけそうになったりするのよね。これもヒヤリハットよね。
確かにそうだけど、果たしてほい子のドジの改善策はあるのかしら…?
この記事の監修者
本コラムは、「ほいく畑」を運営する株式会社ニッソーネットが、専門家の監修のもと執筆しています。
■監修者
川村 直弘
(かわむら なおひろ)
保育士の就職・転職支援事業の統括責任者として、10年以上にわたり、保育士のキャリアサポートに従事。数百名を超える保育士の支援実績が認められ、各自治体の保育士確保対策事業を長年にわたり受託。責任者として運営に携わり、保育業界の活性化に貢献した。現在は、これまでに培った知識やノウハウを活かし、保育・福祉分野の人材育成に尽力している。
みんな、保育のヒヤリハットについてわかったかしら?
もっと詳しく知りたいという人のために、保育のヒヤリハットに関する豆知識をお届けするわ。ぜひ参考にしてみてね!
保育現場における事故報告は年間2000件以上!
保育所や認定こども園、幼稚園、認可外保育施設など保育施設は、事故の発生・再発の防止に努めなければならないとされ、万が一事故が発生した場合には、自治体への報告が義務付けられています。
内閣府の資料によると、2020年1月1日~12月31日までに報告があった事故の件数は、2,015件にも及びます。
以下の表をご覧ください。
■保育現場における事故報告件数
項目 | 件数 |
---|---|
骨折 | 1,660 |
意識不明 | 14 |
火傷 | 6 |
その他 | 330 |
死亡 | 5 |
表によると、最も多い事故は骨折で1,660件。意識不明が14件、火傷が6件、その他が330件で、死亡に至った報告も5件ありました。
年齢別の報告状況も見てみましょう。
■年齢別の事故報告件数
年齢 | 件数()内は死亡事故の件数 |
---|---|
0歳 | 12(1) |
1歳 | 72(2) |
2歳 | 161(0) |
3歳 | 216(0) |
4歳 | 351(2) |
5歳 | 519(0) |
6歳 | 255(0) |
放課後児童クラブ等 | 429(0) |
※表は「『令和2年教育・保育施設等における事故報告集計』の公表について/内閣府子ども・子育て本部」を参考に当社が作成
※教育・保育施設等(保育所・認定こども園・幼稚園など)において発生した死亡事故、治療に要する期間が30日以上の負傷や疾病を伴う重篤な事故(意識不明(人工呼吸器を付ける、ICUに入る等)の事故を含む。)
もっとも事故が多い年齢は5歳の519件。年長になり行動が活発になる時期だけに、骨折などの事故につながるケースが増えるのでしょう。
表内の()は死亡事故の件数で、主な死因は窒息が3件・SIDS(乳幼児突然死症候群)となっています。
窒息は、保育現場で懸念される事故の1つ。おもちゃなどの誤飲や食事をのどに詰まらせる誤嚥には細心の注意が必要です。
SIDS(乳幼児突然死症候群)は、それまで元気だった赤ちゃんが睡眠中に突然亡くなってしまう病気で、原因は不明。予防のために、お昼寝の時はあおむけに寝かせ、5~10分おきに午睡チェック(ブレスチェック)を行います。
骨折や火傷、死亡事故など、1件の重大な事故の背景には、29件の軽微な事故と300件のケガなどがなかった事故があると言われています。
■ハインリッヒの法則(1:29:300の法則)
「ハインリッヒの法則」とは、1920年代に、アメリカの損害保険会社に勤務していたハインリッヒ氏が見出した経験則。
これに則ると、保育現場で起こった2,015件の事故報告の背景には、何万もの軽微な事故やケガのない事故があり、さらに無数のヒヤリハットが存在することになります。
痛ましい事故から子どもたちを守るため、ヒヤリハットに気づいた段階で、保育士としてできる限りの対策を心がけましょう。
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※グラフは「保育園等における窒息や誤飲に関する事故防止対策の重要性/消費者庁」を参考に当社が作成
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